私が生まれる前のマンガです。
中学生のころ、新しいものの方が面白いと思っていたころに出会ってドハマりしました。
短編がたくさん詰まった作品なので、どこから読んでも面白いし、いつ読んでも面白いのが最大の魅力です。
映画版のビューティフルドリーマーで語られているように、学園祭の前日のような、お祭り前のバカ騒ぎのような作品です。
以下マンガうる星やつらのネタバレを含みます!
強い個性を持つキャラが動き回ってトラブルを巻き起こして、巻き込まれて、それをかき混ぜて、それを強い魅力で押し切って…
何度も何度も何度も読み返してしまう作品です!
なのに実家に置いてきてしまった😭
うる星やつらについて語っていきます!
うる星やつらとは?
うる星やつらより
うる星やつらは少年サンデーで連載されていたギャグマンガです。
むちゃくちゃ面白いが頭に付きます。
日本一運の悪い、高校生諸星あたるの元にいろいろな宇宙人やら怪人がやってきて、主人公がそのトラブルに巻き込まれるというのが基本構成です。
1回だけの使い切りのキャラクターだった鬼娘ラムちゃんが主人公のパートナーとして加わって家に住み込んだことでラブコメの要素が強くなっていきます。
うる星やつらより
ナンパな高校生の主人公が他の女の子に声をかけると、ラムちゃんが電撃を浴びせるというお決まりのパターンです。
でもすぐ復活して、それでも懲りずに別の娘に声をかけます。
最初にいたはずのガールフレンドのしのぶ(画像左)はほうっておかれて、ラムとあたるのラブコメが作品の基本になります。
もともとは日本一運が悪いっていう設定だった主人公の諸星あたるは、女好きナンパ好きということで、キャラクターがその最初に与えられた設定を飲み込んでしまいます。
わりとそんなことがしょっちゅう起こる作品です。
キャラクターの魅力で作品が回っています。
ラムが好きすぎて学校でファンクラブのようなものができて、アニメでその中でも1人頭一つとびぬけた『メガネ』というキャラクターが生まれたり。
出典:アニメうる星やつら
主人公に不吉な相が出ているという怪僧チェリー(錯乱坊)とか。
出典:アニメうる星やつら
素行の悪い主人公に手を焼いて、まじめに授業を受けさせたい温泉マークとか。
出典:うる星やつら
怪しくて病弱なチェリーの姪である美女サクラとか。
出典:うる星やつら
動きやすいキャラが常連化していきます。
そこからできあがっていく物語の面白くて、あやしくて、力強いこと。
不思議な世界に迷いこみます(けどキャラクターが力強いのでちゃんと帰ってこられます)
思惑でできたものじゃなくて、週刊連載を乗り切るために必死で作られて、生き残って物語の中でドタバタを起こしていくキャラクターたち。
これがうる星やつらの最高の魅力です!
舞台
アニメうる星やつらより
1970年代から80年代を駆け抜けていった作品なので、そのころの日本が舞台になっています。
それこそ個性がかけめぐっていく宇宙のような作品です。
日本が発展してイケイケの時代だったからか、高橋留美子先生のエネルギーからか、生命力がとても強いです。
出てくる登場人物に生命力のない人は少なくて、病弱でもその病気を主人公に押し付けてでも、生きるんだ楽しむんだ食べるんだという力強さをとても感じます。
アヤシイ人とか怪物とか妖怪とか宇宙人とかポンと出てきても、そんなことより俺のエビフライどこだ!となるのが面白いです。
宇宙からの宅配便でポンと『なまはげ』が出てきたとき笑ってしまいました。
何が出てももおかしくない。
それをいつものメンバーが受け止めて適当にいなして仕方なく解決したり、さらなる混乱を招いたり。
何が来ても大丈夫、きっとおもろくなると思わせる頼もしさがあります!
ご飯がおいしそう
出典:「うる星やつら」好きな人! | ガールズちゃんねる - Girls Channel -
この作品チェリー、サクラ、レイ、あたるほか男子高校生と大食いが多数出てきます。
だからかごはんがおいしそうです!
あたるが早弁しているお弁当のミートボール、エビフライとか。
雨ばかり降る呪われた家で食べるカレーライスとか、海辺の食べ放題バイキングで出る焼きそば、肉の丸焼きとか。
デートのときのラーメンとか餃子とか。
チェリーが作る鍋さえもおいしそうに見えます。
こたつ猫の食べるたい焼きとか。
ジャリテンの食べるキャラメルとか。
校長が食べる豆まきの豆とか。
蘭ちゃんの作るおでんとか。
弁当なんて早弁してしまって学校の外の定食屋に行く話とか買い食いの話とか喫茶店のジュースをストローで吸うシーンとか。
とにかくごはんがおいしそうで、キャラがそれをもりもり食べるので爽快です!
うる星やつらより
ご飯をおいしそうにもりもり食べるからこの作品は生命力が強く見えるのかもしれません。
ご飯を食べることは生きることだからとあるキャラクターが言っていたのを思い出します!
うる星やつらの魅力は?
アニメうる星やつらより
読めば読むほど面白くて、噛めば噛むほど味が出る。
キャラクターたちのかけあいで生まれる笑いが魅力だと思います。
たとえば雪山で呪いのカマクラがあります。
そのカマクラはだれか別の人を呼び込んで入れないと中の人間は出られなくなっています。
中には不気味なおじさんが捕まっており、そのおじさんに誘いこまれてジャリ天というラムの従妹の子供が入り、おじさんの身代わりになってカマクラから出られなくなります。
そこにいつものメンバーがやってきて、結局みんなカマクラの中に入ってしまって…
誰を中に残すかで大揉めにモメているときにチェリー(錯乱坊)がやってきて、しばらく待てばこの身代わり地蔵の価格が吊り上がりそうだとか言って、チェリーがトラブルをじっと眺めながら終わる話とかすごい好きです!
雪山の山小屋とか、人を食べようという魚人たちが営む旅館とか、ふとすればホラーになるようなシュチエーションがうる星やつらではよく出てきます。
宇宙人のタクシーとかもわずかな距離で地球の原油全部が料金ですとか言われたり、死神は魂を取ろうとするし、巨人には食べられそうになるし、ともすればホラーやサスペンスっていう状況がよくあります。
それをキャラたちが己の思惑と欲望で乗り切って笑いに変える強さが作品にあります!
総合的にうる星やつらとは
30年以上前の作品で、古いおもしろくないと手を出さない方も多いと思います。
それは人生損してると断言します。
最初のころはどうしても絵が古臭い印象を受けますが、その世界観ととんでもない魅力のキャラ達が大丈夫だったら、極上の時間をプレゼントしてくれます。
買ってよかったなぁと思うマンガではナンバー1です。
お金がなかった中学生の頃に大金はたいて買って本当に良かったと思っています。
読み返した数では私の持っている本の中でも最多の回数読み返しています。
テスト前でも、正月の2日目くらいの暇な時間でも、1人のクリスマスでも夏の終わりでも、ごろごろしながらうる星やつらがあればずっと過ごしていられました。
子供のころも大人になっても今まさに読みたくて読みたくてたまらない作品です。
元気をもらえます!