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コロナ中の介護の現状(認知症の現場より)

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コロナになって一番困っているのはお年寄りではないかなぁっと思います。

 

お年寄りが一番重症化しやすい病気で、それだけに人に会うのを控えるよう言われます。

 

そうなるとスマホなどの電子機器も使い方がわからないので、コミュニケーションが以前より格段に取れなくなっています。

 

認知症の方ならなおのことです。

 

グループホームという認知症の高齢者が9人で生活している施設でも同じです。

 

うちの施設はご家族の面会をストップしています。

お亡くなりになりそうな方とか入居して間もない方の場合は特例として許可していますが、基本的にはご家族でも会えないまま過ごしています。

 

スマホやパソコンに明るい人が家族にいればWEBで面会できますが、そうでないと家族の顔が見れないままもう1年半以上過ぎています。

(それにご本人がテレビ越しの面会を理解できる人でないとWEB面会やってもあんまり意味ないです。)

 

当たり前ですが認知症は進行する病気です。

 

家族に会えず、言葉をかわすこともないので、進行の速度がたぶんふだんのときよりも早くなっています。

 

コロナという病の恐ろしさは真綿で首を絞められるようなところにあります。

 

人間の人間たるゆえんでもある雑談、これを禁止されると人は弱いです。

 

まだグループホームは一緒に過ごしている人たちもいるので、完全に1人ではないのが幸いだったかもしれません。

 

1階建てのワンルームのアパートくらいの広さがあります。その空間の中は自由に移動ができます(だいたい5メートル×25メートルくらいの長方形の空間です)

 

それでもクラスターにならないように各お部屋(6畳のワンルーム)でお客さんはすごしています。

 

それでも隣の部屋のテレビの音とか、トイレに行く足音、廊下ですれ違う時、部屋から顔だけ出して体操するとき、施設の飾りを職員と作るときなど一緒に過ごせる時間があります。

 

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そんなささいなことがとんでもなく貴重で重要なんだなぁっと感じるようになりました。

 

ただまぁマスクをしない会話は禁止ですし、お年寄りはだいたいマスクを嫌います。

 

そうすると飛沫が飛ぶわけで結局はのんびりと会話できないし、危ないから自分のお部屋にもどされるっということになります。

 

これがひどく辛いだろうなぁって思います。

 

みんなでテーブルで過ごしていた時は、喧嘩もするし、いさかいもあるし、会話が噛み合ってないときもあれば悪口言い合っているときもありますけど、まったくそれらの会話がなくなってしまうと部屋で一人でテレビでもつけているかラジオを聴いているかしかありません。

 

何もすることがなくてただただ時間だけがあるのはひどい恐怖でしょう。

 

家事のお手伝いをしてもらっていますが、そもそもできる人とできない人がいます。

 

それにに職員の数自体が減っているのでお客さんにもあんまりついていられません(介護業界は仕事は減らなかったのですが、その分消毒や個室でお客さんが過ごすことになって仕事の量が増えました。そのうえで子供の面倒をみないといけないお母さんたちが働けなくなって、人員が不足しています)

 

なんだかにっちもさっちもいかない状態です。

 

コロナと人類が上手に付き合えるようになるまでおそらく5年くらいかかると思います。

 

せめてご家族との面接をガラス越しみたいな感じでもなんとかならないかなぁって思います(うちの会社は特に厳しくて板越しの面談も禁止中です)

 

なんだかんだ国から給料の7割~9割をもらっている業種なので、政府がこうやって認知症がすすむのを抑制してくださいという見解を出してくれないとやりにくい現状です。

 

どうしても国から来る要請はクラスター対策で、受け入れる病院もなくて、たらいまわしにされて亡くなった方の話とかを聞くと、面会禁止を解くことができません。

 

そうしているうちにお客様たちは、最初は不安ででもだんだん部屋での生活に慣れて、自由に眠るようになって、そのぶん夜に起きていることが増えました。

 

そしてみんな不安が終わると静かになっていきます。

 

刺激のきわめて少ない場所で過ごしているために認知症が進行しているためだと思います。

 

特に騒ぐ人の方を施設では優先して対応するので、騒がない人の対応がおざなりになります。

 

自分で歩いたり騒いだりして感情表現できる人はまだいいのですが、そうでないとぼんやり寝てるんだか起きているんだかわからないまま過ごすことになります。

 

そして夢の中を生きて昔に戻っていま自分がどこにいるのかわからなくなります。

 

1人でいて何をすればいいのかわからない。その恐怖すらなくなってしまう怖さがあります。

 

それは究極的にはなんのために生きているのか、自分はいなくてもいいのではないのか。生きているのか死んでいるのかすら分からない生活は鬱症状を引き起こして活力をだんだん奪っていきます。

 

1か月前とくらべてもお客さんの状態はたいして変わっていないです。

けれど1年前とくらべたら確実に認知症が進行して元気がないです。

 

足腰も弱って動けなくなって、動けなくなったから動かなくて、周囲からの刺激も少ないからいさかいもなくて、でも刺激もないので話す必要もなくて、ゆるやかに状態が悪くなって、動かないから食欲もなくて、食べないから飲み込む力が落ちて、飲み込む力が落ちるから食べ物がだんだん気管に入ってしまって、そこから炎症を起こして入院になって、環境が変わるから認知症が進んでみんなが不活発病(廃用性症候群)にかかってしまったようです。

 

転がり落ちるように病状は悪化します。

 

お客さんの『体の安全を守る』『心の健康を守る』コロナって病気は同時にそれをさせてくれないところに本当の怖さがあるなぁって感じています。

 

そんな中でもお客さんも職員もみんながんばっているなぁってなんだか感動しています。

 

でもそんな個人の努力を吹き飛ばすくらいの力がこの病気にはあります。

早く対策を打ち出してほしいと切に願っています。

 

この病気と上手に付き合う必要をとてもとても感じています。