なぜ手に取ったか
おもしろいマンガが読みたいなと思って買った本です。
なんというか不死者が主人公の話でした。
ダークファンタジーです。
以下堕天作戦のネタバレを含みます
不思議な登場人物がおりなす不思議な世界観
不老不死の存在の話って内蔵グログロになりそうですし、実際内蔵描写もかなりあるのですが、なんかサラッとしてます。
恋愛ものでもないんだよなぁ。
偏愛の話ではあるかもしれないですが。
恋愛要素もあるんですけど、体なんかじゃわからないコアな部分で触れ合っている印象です。
肉体が不死だとどこかピュアになって行くって表現が好きです。
ずっと1人で寂しくて、それがすごく新鮮でした。
でもすごくよくわかります。
不老不死の存在の孤独、その深さって常人には計り知れない。
なのにそれをさらっとだから描けるのか捉えてるなぁっと感心させられました。
戦争もの、異世界もの、異能者バトル、拷問もの、異種姦ものでもあります。
幼女戦記の世界と近いかなぁ。
なんか不死者だからか、作者だからか
(たぶん後者)一つ深い人の皮を剥いだ先で世界を見ている感じです。
内臓で世界を見る。
なのにサラッとしてる。
作者について思うこと
この作者は血までさらさらしているのかなぁ。
ぐろぐろなダークファンタジーをさらりと書いてます。
世界の捉え方が不思議なんだろうなぁと思います。
ギャグセンスもどこかふつうと違うのでクスッときます。
かと思えばすごい拷問を端の人物にさらっと話させて、想像させてえげつない感じを演出したりと、とても上手です。
俺強い系の主人公との違い
俺強い系でもあるんですけど、不死者という存在がどこか哀れ過ぎて、俺強い系に感じる嫌悪感を感じません。
なんだかよくわからないけど選ばれた才能もつ俺、でもそんな特殊能力だとも思わないで使って、周りの人間が勝手に盛り立てて、俺ってそんなに目立ちたくないんだけどみたいなそんな主人公には嫌悪感を抱くのですが。この主人公にはそれがない。
堕天作戦の主人公のようになりたいとは1ミリも思わないからだと思います。
俺強いしていますが、なんか俺強いしても許せます。
すごい大変そう。
心が摩耗して擦り切れて壊れても、それでもまた戻されて、何かの拍子にまともになって、まともになったことに絶望してみたいななんの罪だろうって思います。
堕天作戦の魅力
この堕天作戦の世界はどこか強者も哀れな人が多いです。
救いはない。
だからやさしく感じます。
好きな人はすごい好きだと思います。
嫌いな人は嫌悪感抱くと思います。
(でもアマゾンでとてつもない高評価だったから、今の時代に求められているのかなぁ)
まとめ
最近読んだ漫画の中ではピカイチに好きです。
まだ5巻程度しか出てないので読みやすいですしね。
理由のある脱力系主人公が見たい方はぜひ一読ください。
黒に金の表紙がかなり威圧的ですよ😁