なんで複数の認知症の方と触れる機会が多いのですが、たまぁーに深く考えます。
これはいいことなのかと。
グループホームにいるお客さんは、比較的記憶が保たれている人と、全く短期記憶がない方、そして感情や体の制御すらうまく出来なくなってしまった人とだいたい3つのパターンに別れます。
比較的記憶が保たれている人なのですが、作業もできるしそのフロアのボスになることが多いです。
ただ問題は記憶できない人をバカにして手下のように使う場合もあること、そして比較的記憶が保たれている分、職員どうしでその人の悪い噂をしているのにも気付いて傷ついてしまうこと
完全に分からなくなってしまうのと、理解して悲しくなるのはどっちがいいんだろうと考えてしまいました。
もう1つ怖くなったことがあります。
記憶力があってもそれを口に出さない人です。
自己主張をしなくて、何を考えているか分からないなと思っていたAさん、いきなり
『ここの施設は毎日美空ひばりがかかるのね』
って言われてめちゃめちゃドキっとしました。
グループホームで働いているので、帰りたいお客さんには『明日ご家族来るって言っていたよ』がめちゃめちゃ有効な帰宅願望をやり過ごす方法になります。
つまりお客さんに嘘つくわけです。
ただ色々な理由で家に居られなくなった人たちなので、長期間家に帰れることはありません。
認知症が劇的に回復することも見たことないです。
その状態で相手のプライドを傷つけないで説得するにはご家族来られるからが、1番いい説得かなぁっと考えています。
ただこれ短期記憶がもたなくて次の日まで記憶が残らないことが使用条件になるわけです。
それで言うなら、前日の記憶が残っていたAさん、どんな気持ちで私たちと他のお客さんのやりとりを見ていたんだろうと思います。
めっちゃ怖いです。
Aさんの絶望感はどんなものだったんだろう。
それを思うと心が痛いです。
介護職って体がきつい仕事ってイメージあるかもしれませんが、わりと心に来ることも多い仕事です。
病気になった介護職の方、腰や膝を壊している方多いですが、心を病んだり神経で耳をやってしまった方もいます。
心が健全であること、自分を健全に保つことができること。
気遣いと鈍感力この2つがバランスが良いのが良い介護職の条件かなぁっとクマは思ってます。