塵骸魔京 風のうしろを歩むもの (1/8スケールPVC塗装済み完成品)
文字って声や愛撫じゃ届かないところにまでじんわりと深く届きます。
そして何度も読み直せる。
情報伝達以外の文字の効能ってすごいんじゃないかと思いました。
クマが印象に残った言葉で、情報伝達以外のコミュニケーションには2種類しかない。
って言葉があります。
①あなたはそこにいます。
②私はここにいます。
それだけだと言っていました。
とあるゲームの中のセリフです。
それで言うと文字でのコミュニケーションというのは本質がちょっと違うんだなと思いました。
遺伝子を相手に送る行為と同じなんじゃないかと思います。
文字はそれ自体が情報伝達の媒体ですが、その文字にはそれを使っている人間の思考がもろに出ます。
その人がなんでそう言うことを考えて、なんでそう言う思いに至ったのかと言うその人の設計図を含んでいる気がします。
言葉も同じじゃないかと言われそうですが、言葉は外部と感情の影響を強く受けます。
もちろん文字も外部や感情の影響を受けますが、うわべではなくて文字と向き合うと自分の奥底の部分と向き合うことになります。
言葉が水遊びなら、文字でのやりとりは相手という海へダイブすることに似ています。
または自分という海にダイブするということです。
で、言うならば平安の貴族たちのやっていた歌を選んで相手に送るって方法は、自分に合った人を選ぶのに1番冴えたやり方だったのかもしれないなぁと思いました。
その時代から代筆はあっただろうし、絶対うまくいくとは言えませんけど、手書きで自分が選んだ(作った)歌を送るならば、いい相手と出会えそうです。
自分の遺伝子と相手の遺伝子を通い合わせる手紙のやり取りは、考えようによってはかなりエロいんだなぁっと思いました。
ただこれLINEのやりとりとかだとダメなんですよね。
言葉とたいして変わらないので。
手紙のやりとりをしたあとだとLINEのやりとりがすごく楽しくなることはあるんですけど(文字の裏にある相手の感情を読むことができるようになるのですごく深くなります)
やっぱり、自分の思いを紙に書いてみることおすすめです。
そして文字がたくさん書ける人って、すごい学があるんだなぁって思っていたんですけど、もしかしたら自分の遺伝子を撒き散らしたい気持ちが強い人なのかもしれません。
ともあれ、文字を描くっていうのは私はここにいますっという究極のコミュニケーションだなと思います。