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そのほか、尊厳死

 

 

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ALSの患者さんに医師2人が薬物を投与して殺害した事件を受けて考えたことを書いてみます。

 

暗いし実体験含めてなので、かなり真剣な話になるので、苦手な方は軽い記事で会いましょう!

(普段のブログの倍の文字数になってしまいました)

 

グループホーム認知症の方が9人ずつで住んでいる施設)で働いている身として、ALSの患者さんをケアしてきたヘルパーとして書いていきます。

 

グループホームでは、毎日夜一定の時間になると、『こんなに苦しいんだし、本人が言ってるんだから殺してくれないかなぁ』と言われるお客さんがいます。

 

毎日ほぼ必ず起こることなので、おばあちゃん、それは言わない約束でしょうと、激しい反発もなくさらっと流しています。

 

この方の場合、次の日目を覚ませばちゃんと元気になって、ご飯もしっかり食べられて、歌をみんなで歌ったり、他のお客さまと会話を楽しんだり、娘さんにお手紙を書いたりと、自分の生活をわりと楽しんでいます。

 

体の痛みがあるのも確かですが、薬などでうまくコントロールして、自分の生活を楽しめるくらいです。

 

それがわかっているから辛いよねと受け入れてから、命は神様が決めることだから決められないよねとさらっと流せます。

 

不安を話してもらって、夜いつでも私がいますよって言うことで夜も比較的しっかり眠っていただけます。

 

なんでこの方の場合は尊厳死とかあまり考えません。

 

次にALSの方の場合の経験を話してみます(もう5年以上前です)

 

60歳くらいの男性で、髪の毛を坊主にした意思の強い人でした。

 

ずっと会ってない息子が私と同い年だったので、いろいろ言ったり生き様で教えてくれた方でもあります。

(介護をやっていると、上司に学ぶことより、お客さんに学ぶことの方が多いです)

 

結論から言うとその方は、家で呼吸器をつけないで死ぬことを臨んでいましたが、苦しみから入院となりました。

 

夜眠ったらそのまま呼吸が止まってしまうかもしれないという苦しみ、相当のものだと思います。

 

ハイボールを飲んで、ウインナーを食べて、寿司を食って入院しました。

 

家では緩和ケアという麻薬を使って医師が痛み(苦しみ)をコントロールして、看護師さんが薬を管理するというケアを行っていました。

 

その方の場合、上から来るALSでした。

ALSって足の方から動かなくなる場合と、逆に上半身から体が動かなくなる場合があります。

 

一般的に上半身からのALSの方が自発呼吸ができなくなるまでの時間が短いと言われています。

 

出会った時に両手がほとんど使えなくなっていました。

会話ははっきりしているし、目にも力があり頑固そうでしたが、芯の部分でやさしい人でした。

 

その方はタバコは吸うし酒は飲むし、きびしいこともけっこう言われました。

 

タバコはご友人に買ってもらっていましたが、酒はヘルパーが買ってきていました(違法です)

 

介護職3年目の私は悩んでその方に本来は買ってこれないんですよと伝えていました。

 

その際に

『お前なぁ、こんなになってる奴にそういうこと言うなよ。決まりは大事だけど、何年かあとにやってよかったって思えるよ』

 

亡くなられて何年か経ちますが、やってよかったなぁと思えています。

 

ウィンナー食べて、ハイボール飲むのがその人らしさだったのでしょう。

 

病院にお見舞いに行ったこともあるのですが、厳しかったその方が、病院のベッドに固定されて、ナースコール押しても看護師さん来てくれなくて、汚れたオムツそのままの姿でナースコールを何度も押して、私と目が合うとバツが悪そうになったあの顔が忘れられません。

 

その方生保で、そのためにALSの診断が最後までおりませんでした。

 

ALSって認定されるといろいろな制度使えるし、介護士じゃなくて看護師が毎回面倒見れて、体調変化に敏感に対応できたと思います(看護師は介護士の3倍くらいお金かかります)

 

生保に医療費そこまで使えないって話だと思います。

 

そのことにそこまで反対意見はありません。

 

積み重ねてこなかった人が、積み重ねてきた人と同じ保証が受けられたら、嫌だなって思うのはふつうだと思います。

 

だったら殺してあげてもよかったんじゃないのか。

 

その選択肢があるかないかで持てる希望もあったんじゃないか、というのが私の意見です。

 

その方の場合、尊厳死安楽死について特に強く考えたんのは2回です。

 

決められた数の麻薬では抑えられない死への恐怖を感じて、どんどん弱気になっていくその人を見た時。

 

病院で体が動かなくなって、自分らしく生きられないその人を見たとき。

 

自分でありながら、自分らしい行動が何一つできなくなって、でも意識ははっきりしていて、暗闇の中でただ生きている状態。

 

たぶんそうなったら自我が壊れると思います。

 

どんな地獄だよ。

 

安楽死が丁寧に扱わなければならない理由もわかります。

 

面倒な人の処分に使われないかとか、遺産関係の殺人に使われないかとか、認知症で自分の意見をうまく言えない人や、脳に障害を抱えた方の場合その意思を誤解して殺してしまう可能性があることもわかります。

 

ただ、本人も周りも、もうどうしようもなくて、はっきり安楽死の方がいいよねってわかっている状態なら、選択肢の一つとしていいんじゃないかなぁと思います。

 

善か悪か、黒か白かで割り切れない選択肢があるなら、実はいろいろな要件クリアすれば殺してあげられるよって状態にしてくれないかなぁって思います。

 

(地方によってはお医者さんにいくらか包めば殺してくれたそうです。ただこんな事件があると殺してくれなくなると思います)

 

現在正しいこと以外悪で、どこか息苦しくなったこの国には、そんな制度も必要なんじゃないかなぁって思います。