クマが今年で36歳なのですが、20代前後の頃PCのいわゆるエロゲーが熱かった世代です。
熱かったの意味はもちろんエッチなものとしてもですが、18禁ということで自由に作品が作られていました。
1本8000円もする狂気の沙汰の値段でしたが、買う価値のある商品も多かったなぁと思っていたので、3本の作品を話してみようと思います。
①君が望む永遠:三角関係決定版、自分に告白してくれた優等生のかわいい女の子、気さくな女友達、主人公の3者が絡み合った恋愛ものです。
舞台は高校で、主人公が優等生のかわいい女の子に告白されて付き合い始めて、いい感じになったところで事故でその子が植物状態になるっていうのが主要なドラマです。
いつ蘇るかわからない状態で、ボロボロに傷ついた主人公は気さくな女友達と数年後に付き合い始める。
そこで植物状態の彼女が目覚めた連絡が入る。
いやらしい設定だなぁと思います。
ここの会社のシナリオライターすごいなぁと思います。
設定がいやらしいのに、この作品悪い人間が1人も出てこない。
みんなそれぞれの正義を生きている。信念を持って生きています。
なんでこの作品で1番叩かれているのは主人公です。
ただ主人公もちゃんと選択肢を選べばどちらを選んでもきちんと作品がまとまります。
アニメもありますが、私はゲームの方を勧めます。
人気作で、通常のゲーム機にも移植されているのでよければぜひ。
ちなみに18禁バージョンで、二股かけようとしたり、ハーレム作ろうとすると、主人公が監禁されたり、彼女が精神崩壊したりします。
通常の恋愛シュミレーションと考えると痛い目見ます。
深く考えさせられた作品です。
②素晴らしき日々 ~不連続存在~:新興宗教の教祖になってみようって話です。
エンディングの一つでは集団自殺します。
心から楽しそうに。
て書くと雑な印象になってしまうのですが、とても丁寧な作品でした。
様々な登場人物の視点で物語が語られて、そうする中で全体像が見えてくるブギーポップ系の手法を使っています。
物語の起点は1人の少女の自殺です。
その自殺を丁寧に掘り起こして、その原因になった嫉妬、いじめ、教師のずるさ、助けられなかった後悔みたいなものが組み合わさってとても魅力的な作品になっています。
自殺した少女は作品が進むほどに存在感を増していきます。
新興宗教ってこうやってできるのかもしれない。
珍しいテーマを扱っているのにきちんと一つの作品になっていました。
宗教や救いというものについて考えさせられました。
③月姫:ある意味番外編です。
18禁ゲームの中でも同人ゲームというプロの人以外が作ってめちゃめちゃ売れたゲームです。
Fate stay nightという作品を作ることになるTYPE MOONの作品ですね。
リメイクするすると言われながらされていません。
ただ、それでいい気もしています。音声がなくて、背景絵がなくて(実写の写真です)場面のつながりがうまくいってなくて、その幕間を想像させるシナリオライターの力量が凄かったです。
クマが小説家を目指していた時期に1番影響を受けた作品です。
話は能力者バトルものです。
魅力的なキャラクター、僕の考えた最強の能力のオンパレード、そしてどこか壊れた倫理観の世界と、それだけに穏やかすぎる日常の尊さ。
めちゃめちゃ面白いです。
個人的にキャラクター1人1人がそれぞれが別の作品で主役張れるくらいキャラが立っています。
洋風と和風の違いあれどFateでもそれは感じられると思います。
和風の妖怪ものというかそういう雰囲気がとても好きなクマは涙を流しながらプレイしました。
移植もされておらず現在手に入れるとめちゃめちゃ高いです。
ただクマは料金分の価値はあると思います。
以上クマの印象に残った18禁ゲーム3作品でした。
思考実験としてとても面白いなぁと思える作品が多いです。
時代的な背景もあってか倫理規定の網をすり抜けられる場所だったので、ゾクゾクする作品も多かったです。
語ると本当に18禁になってしまう作品も多かったので、比較的マイルドなものを勧めました。
もちろんエッチな目的でも使ったのですが、ズボンを下ろしながら真顔になってしまった作品も多かったです(笑)