3月から訪問介護から施設での介護の仕事に切り替わることになりました。
それにともない異動が発生するので、業務の引き継ぎでてんやわんやなのですが、そうなって気づくのが言語化できない仕事の多さです。
自分だけが知っている。自分だけができている。できるからやってしまった。
それらの引き継ぎがうまくできません。
となるとサービスとしてやってしまったことが、デメリットになって、次の人に引き継ぐときに、同じサービスはできなくなってしまいます。
というか言語化できること以外で引き継ぐのが難しい仕事だなと思いました。
訪問介護の仕事は依頼をもらうにもケアマネという人に仕事をもらいに行きます。
提供するサービスもヘルパーという人です。そしてサービスを提供する対象もお客様でありご家族です。
つまり全部人が相手の仕事です。
そこで大切になるのが相性、そして天秤です。
相性は100人に1人は一緒にいるだけでイライラしてしまう。させてしまう人がいることを知っておくこと、この人に対しては自分は諦めて別の窓口を作るなどしてその人に担当してもらうしかありません。
また100人に10人くらいはいまいちな反応の人がいます。この人たちとは時間とスキルと『貸し』を作っていくことで逆に深い信頼関係を築けます。
急な転倒、体調不良などめんどうな事件が起きた時こそチャンスです。
貸しを作り業務をスムーズに回すことができるようになります。
なにより時間をかけて見知った顔になることで、無理難題はおさまっていきます。
つまり感情の生き物であり、コミニティの生き物である人と上手に関わるスキルが大切になってきます。
なので必要なのは自分と相性の良い人、悪い人、いまいちな人、そこそこよい人を理解することです。
なんでかというと同じ貸しを作っても相手に与える効果が違うからです。
この天秤を持っておかないとダメですが、これはその人その人で違うので、自分でなんでこの人には同じことをしてもダメなのだろうという失敗でしか学べません。
そしてもう1つ、なにが相手に対して効果の大きい貸しなのかを知ることです。
例をあげると、雑談があります。
相手の好きなスポーツやペットの話題をしてその時間が楽しいことが、なによりの貸しになる人がいます。
逆にそれらの雑談は本当に気心が知れた友人とするから、業務をきちんと行ってほしい。という価値観の人も居ます(比較的若い障害者の人に多いです)
雑談ができると業務の多少の抜けも許してくれる人がサービスに50点、雑談に50点の合計100点満点のポイントで点数をつけているとします。
そのお客さんの場合、70点を合格点とするなら、雑談力50サービス20点の人でも合格できます。
逆にサービスに90点、雑談に10点の人のお宅に先ほどの雑談力が高くて物覚えのあまりよくないヘルパーが入ると、最高でも30点しか点数が取れないで入れなくなり、不合格を貰い続けます。
それはお客様にもヘルパーにも苦痛で仕方なくなります(これは相性とはまた別の問題ですのでスキルが向上すればいずれは解決できるのですが、すぐには難しいです)
そのことを考えてサービスに入れる人を考えないといけません。
このポイントがわからないと、一部のお客さんが悪質なクレーマーにしか見えなくなります。
どんどん社員がやる気を失ってしまいますし、よいサービスが行えず仕事をくれたケアマネからの評価が下がり悪い評判が広まります。
なんか書いているとむっちゃ大変な仕事のようでもありますが、知ってしまえば楽です。
なぜかというと特性を知っておけば、配置する場所の問題だからです。
あとはわりと勝手に育ってくれますし、なんなら勝手に育ててくれます。
報告をきちんと受けて勝手なことしてないかを見て、お客さんにたまに問題が起こっていないか聞けばクレームの電話がなることはありません。お客さんもヘルパーも心地よく過ごせます。
まだまだあるのですが今回はこの程度にしておきます。
次回は仕事ができないこともスキルになりえるということを書こうとおもいます!