
ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力 (NewsPicks Book)
- 作者: 塩田元規
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2019/10/03
- メディア: 単行本
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アカツキという利益をあげている会社の創業者が著者です(八月のシンデレラナインを作った会社ですね)
ただ、私がこの本を買ったのはそんなの知らずサブタイトルを見たからです。
『見えないものを大切にする力』
これから大切になることじゃないかなぁと考えて手に取りました。
表紙のカラフルなやさしい木の絵が特徴的な本です。さわやかな著者が写っています。
苦労したいい顔してます。
この本を読むと、その顔の理由がなんでだかがよくわかります。
感情を大切にする。ハートドリブンというと優しい雰囲気の本だと思うと思います。
実際にやさしい本なのですが、血が滴る苦労があったからこその答えだったりします。
どうして著者が感情を大切にするようになったのか。そのルーツがわかります。
著者が大学時代に経営者に突撃インタビューをした時、印象に残ったことば。
「素晴らしい会社の定義で大切なことはたった一つ雰囲気のよい会社だ」
その言葉を信じて人を幸せにする会社を目指して、著者は仲間と会社を立ち上げます。
それなのにがんばりすぎて、会社の雰囲気を悪くしてしまったり、パワハラみたいに部下にソンタクさせて動かしてしまったり。
利益を求めて逆に大赤字を出したり、疲れ果てて、傷ついて、休めなくて、でも体は限界で、こんなことしていいのかと悩みながら休んでパワースポットに行ってみたり。とにかく悩みまくって傷ついています。
経営者は強くなくちゃと思い込んでいて、でもいつも強くあれなくて。
著者が幸せだったのは、それをよしとしてくれるメンターがいてくれたこと。
それは著者が真剣に取り組んできたからじゃないかなぁと推測します。
倒れる寸前までがんばれる人に天使と悪魔が微笑む。
神様は意地が悪いと思います。そしてがんばる人間が大好き(大好物)だともいえます。
利益を求めて、理想を忘れる。ほとんどの経営者が陥ってしまいう罠にはまらず、感情を仲間を自分を大切にする道を選べたからアカツキはこれだけ成長できたのだと著者は言います。
またこの著者めちゃめちゃ本を読んでいます。成功法則を学びながら、自分の歩いてきた道に確信を得てきたのだと思います。なのですごいオススメの本がいくつも出てきます。
後半はどうやって自分たちの感情を大切にしてきたかが語られています。
世界有数のパワースポットに行ってみたり、貨幣を使わずブツブツ交換だけで生活するバーニングマン、ヴィッパサナー瞑想を受けてみたり……
有名な場所であったり、お祭りであったり瞑想であったりです。
でもここで大切なのはそれを著者のためにそれを勧めてくれる仲間や友人、部下の存在なんじゃないかなぁと思います。
利益第一主義から感情第一主義に時代はシフトしたと著者は言います。
私にはシフトしたか分かりませんが、今までが感情や弱さを許さない生きづらい社会だったとは思います。
みんなそうだったから、利益第一主義からの揺り戻しがきているように思います。
感情をハートを大切にする考え方、傷つきながらそのみずみずしい果実に至った著者の考えをよければぜひ読んでみてください。